Hokkaido.pm #4

すっかりご報告が遅くなってしまいましたが、2/19に開催されたHokkaido.pm #4に参加してきました。今回は先週はじめにslideshareにアップロードした資料がひげ文字になってしまったことを含めて、個人的にはいろいろとトラブルにも見舞われましたし、反省点も多かったのですが、イベント全体としては収支・時間等きっちり想定の範囲内におさまりましたし、午前中は誰も予想していなかったほど人も集まりました。東京組だけでなく、帯広組、そしてたしか道南からいらした方もいたようですし、ユーザ層としても、Perl専門の人だけでなく、前回同様、Rubyの人、C++の人も見えていました。先日開催されたLOCALイベントでHokkaido.pmはいま北海道で一番熱いコミュニティと持ち上げられていたそうですが、それもむべなるかなと思います。運営にあたったみなさま、参加されたみなさま、お疲れさまでした。次回も都合がつけばぜひ参加したいと思っています。

さて、今回は午前午後とふたつ発表資料があります。

Mojolicious::Liteの方は、今回午前の部は前日までプロジェクタを借りないことになっていたので、本家サイトなどのURLを参加者のみなさんと共有するには何かがあった方がよいだろう、また、紙の資料があれば遅刻してきた方のフォローも楽だろう、ということで用意したものです(なにしろ朝9時スタートですから、自分を含めて18人もの方が遅刻もせずに集まるとは思ってもいませんでした)。初心者向けのハンズオン用ということでどこまで書くかは悩んだのですが、年度末進行中で時間もなかったので、セッション内にアプリが完成しなくてもあとから自分で調べられるように、という点に主眼をおいてまとめてみました。ディレクトリトラバーサルについての注意を書き忘れていたのは我ながらひどい手落ちですし、セッション中もう少しこまめに進捗確認するなどして、声をかけてもらいやすい雰囲気をつくる必要もあったなあと思いますが、その辺の反省はまた次回以降に活かせればと思います。

(ドキュメントはうまく埋め込めないようなので、現物はリンク先からご覧ください)

午後のセッションでは、Perlの変数とリファレンスの話をしました。正直にいって、単に動作するプログラムを書きたいだけなら、こんなことは知らなくてもかまわない、という内容がほとんどです。ときには「Perlってキモい」などと言いたくなることもあるでしょうが、適当に試行錯誤していけばそれなりに書けるようにはなるでしょう。

一方で、Movable Typeの作者であるBen Trott氏が先日こんなことを書いていました。

It's still the most natural (coding) language for me to think in

http://ben.stupidfool.org/typepad/2011/02/perl-best-practices-and-language-design.html

そのエントリの下の方にはLarryのコメントも見られます。

If you love Perl because it matches the way you think, and if that's because it's also the way I think, then I think you'll love Perl 6 even more

もちろんこれらの発言を単にPerlがいちばん慣れているから、と読んでもよいのでしょうが、Perl 5、とりわけLarryがPerl 6の開発を始めるまでのPerl 5は、少なくとも英語圏の人なら自分の考え方をかなりストレートに表現できる言語であった(またはそうあろうとしてきた)という目で見てみると、いろいろなことが腑に落ちます。先日、とあるイギリス出身の方と「二世代後、三世代後には英語の『-s』(いわゆる三単現の-sとか、複数形の-sとか)なんてなくなっちゃうかもね」という話題で盛り上がったのですが、Perl 5とPerl 6の違い、あるいはレガシーと呼ばれるPerl 5と最近のPerl 5の違いも、そういう文脈で見てみると、またひと味違うものになるかもしれません。初心者向けというにはいささか脱線が過ぎたと思いますし、歴史的には順序が逆の部分もあるのですが、Perlを体系的に学ぼうと思ったら、ときにはstrictを外すことも大切だなあと感じたことでした。

あとは、例によって適当に。

  • 今回も前回と同じく金曜の深夜便で札幌に行き、月曜の早朝便で東京に戻ってきたのですが、金曜の便が遅延したおかげでJRの接続に間に合わず、千歳からは臨時の深夜バスで札幌入りするはめに。おまけに千歳から恵庭の間は高速道路が雪のせいか通行止めになっていたとのことで、ホテルについたのは当初の予定から二時間遅い一時近くになってしまいました。朝の5時に出たという帯広組が無事に到着したときには本当にほっとしたものです。
  • 首都圏から行くなら、深夜便、早朝便は日中の便より数千円安いうえ、札幌のホテルは場所にもよりますが一泊三千円くらいで泊まれるので、土日に移動するより金曜夜から月曜朝までのスケジュールにした方がお得ですよ、とか書いてみる(特に、飲み屋に行きたい、観光したいという欲があるなら、なおさらですね。ツアーで行けばさらに安いらしいですが、私は個人的にツアーが苦手なので)。
  • 今回偶然にもyusukebeさんと宿泊先が同じでした。特に示し合わせたわけではなく、ホテルでも結局顔をあわせることはなかったのですが、いやはや、Twitterで知ったときにはえらく驚いたものです。
  • 私が泊まった部屋はたまたまだとおもいますが、LANケーブルの爪が折れていたうえに接続もいまいちよくなくて、二日目はとうとうネットにつなげなかったのですが、まあ、ときにはそんなこともありますやね。ケーブルは持参していたのでよほど付け替えてしまおうかとも思ったのですが、眠かったので自重しました。
  • 懇親会の前に少し時間があったので、前回も顔を出したバーに寄ったら、いいものがあるよと言われたので、二次会のあと、ホテルに戻るyusukebeさんとわかれて独りで再訪。前日は結局準備で完徹だったので早めに切り上げるつもりでいたのですが、地元のお客さんの愚痴など聞いているうちに、気がついたら四時近くになっていました。今度はtechno_nekoさんがネタにされていたバーにも行ってみたいものです。
  • 次回は5月ないし6月とのこと。OSC2011が6/11に予定されているので、それにあわせるのか、ずらすのか、まだわかりませんが、この時期はちょうどYOSAKOIソーラン(6/8〜6/12)ともぶつかっているので、ホテル、飛行機とも混みそうだなあ、と思ったことでした。

言語設計者たちが考えること (THEORY/IN/PRACTICE)

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