Perlプログラミング救命病棟
Perlプログラミング救命病棟 (Programmer’s foundations)
- 作者: ピーター・J・スコット,トップスタジオ,伊藤直也
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2005/09/06
- メディア: 大型本
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いちおう「Perlコードの引き継ぎを中心テーマ」としていることになっていますが、この本の一番の価値はその引き継ぎ話から一歩離れた、第三章のテストまわりにありますね。ここと、ちょっと今さらの感もあるstrict、warningsまわりの話をうまくまとめたら「これであなたもCPAN Author!」なんて原稿が書けるかもなあなどと思いつつ、たしかに恥ずかしながら
まだご存じない方にとっては、これからの開発スタイルを根本的に変えてしまうような考え方
でした。3.5.1にも書かれているように結局のところテストの精度は本人次第ではあるわけですが、私のように独学でCGIを書いてきた人は必読でしょう。
コードの最適化にまつわる「6.2.2無意味な連結」とか「6.2.11初期化の過剰使用」あたりにちょっと引っかかるものを感じますが(たしかに指摘の通りに書けば簡潔ですが、個人的にはデバッグの自由度が下がるデメリットの方が大きいかなと)、総じてうなずき、反省できるものが多く参考になります。
ところで、id:naoya氏が先行して紹介していたPerlプログラマのレベルの話。どういうものかは下記を参照していただくとして、
DBIやTkなどの複雑なアプリケーションモジュールを適宜使用する。CGI.pmを駆使してWebベースのアプリケーションを作成する
のがレベル8というのは日本の実情にはあわなさそうですね。Tkはともかく、DBIとかCGI.pmあたりはもう一、二段階下のレベルあたりで使い始めているような気がします。日本だとむしろMTの解析を試みるとか、フレームワークに興味を持ち始めるとか、そんな内容の方がふさわしいのかな。どうでもいい話ではありますが。