パッチをブログに書いてもいいけど

最終的には作者氏に連絡しないと意味ないよ、という正論。

それ自体を否定する気はさらさらないんですが、だからといって、パッチなりなんなりをブログに書きっぱなしにする人を無条件で批判する気にもなれなかったりする。

誰が見ても一目瞭然なミスだったら、連絡先のメールアドレスにパッチだけ添付して送っても取り込んでもらえる可能性はある。けれど、そういうのは誰が見てもわかるだけに、実は作者氏のメールアドレスには同じ内容のパッチが山ほど届いていてうんざりさせているんじゃないか、という懸念も感じてしまう。

rt.cpan.orgに書けばいい、というのも正論なんだけど、言っちゃ悪いが、rtってお世辞にも使い勝手がいいとは言えない。rtのレポートを見にいくのは面倒くさい、という人がいるのも知っている。情報の集積地としての有用性は認めるけれど、日本語のレスがつくことはありえないから、英語の壁を感じる人にはつらかろう。

あからさまなミスではなく、設計を変えてもらいたいときや、自分の希望を取り込んでもらいたいときはもっと大変だ。これはもう確実に英語のやりとりが発生する。ほんとはためらうほどのことではないんだけれど、やっぱり身の回りにそういうことをしている人がいないと、心理的な負担は大きいだろう。

勇気をふるって連絡をとったとして、連絡先を間違っていたり、空気を読めていなかったりすると、スルーされてしまう。過去ログ読んで、FAQ調べて、Googleして、と手順を踏む元気があるときはいいけれど、そこまでするくらいなら「ガイシュツかもしらんが書いてしまえ、せっかく書いたのだからさらしてしまえ」と考える人がいてもしょうがない。

誰もが自分たちと同じ立ち位置に立っているわけではないのだから、空気を読めずに放置されているパッチなりなんなりがあったら、各人の気の向く範囲で作者氏に通報するなり、書いた人に自分で通報するよう後押ししてあげたりすればいいんでないかなあ、と思う。そのうち、慣れてきて、空気を読めるようになったら自分でなんとかするようになるだろうし、かつての自分と同じ境遇の人に手をさしのべることもしてくれるだろう。いつまでたっても空気の読めない人は、相手にしなければいいだけの話。最初からそういう好意をあてにして、ぶしつけに「××さん、やっといてよ」なんて書く人の面倒までみる義理はありませんやね。

や、基本的には釈迦に説法のエントリなわけですが、パッチのやりとりってバッドノウハウの塊ですし、リリースマネジメントの都合で送ったパッチがすぐに取り込まれるとも限りませんから、ほかの人には見えない作者氏への直メールよりは、ブログに書くというのもありかなという気もするのです。もちろん、何らかの方法で作者氏に連絡してあげた方がいいのは間違いないですし、rtにパッチだけ貼りつけるというのもありかなとは思うんですけどね。こうもスパムが多いと、メールってもう見落とされるのが前提のメディアになってるよなあと思うので。