Cross-Cultural Engineer Party

trombikさん主催の交流会に参加してきたので簡単にレポ。

Making complicated things simple: Lessons from OpenBSD and PF

OpenBSDのコミッタ、Ryan McBride氏のセッション。コードも機能もなるべくシンプルに保て、オプションよりは適切なデフォルトを用意せよ、という話。いっとき世間をにぎわした暗号化まわりのセキュリティホールの例をあげて、秒間65メガ(だったか、正確な数字はメモらなかったので忘れた)のブルートフォースでも食らわない限り破られないものに対して暗号化ルーチンを強化して複雑なものにするのは、シンプルなツールを組み合わせろというUnixの精神から逸脱するものだから、OpenBSDではあえてメンテナンス性を保つためにシンプルな実装を保つことにしたという話もしていましたね。コードを強化したつもりでバグの温床になったら何にもならないでしょ、と。

Locale Selection in Web Applications

「虎さん(ここで「寅」の字を使っていたらヒーローだったんだけどなあ)」ことTravis Cardwell氏のセッション。index(e|j).htmlとか、/(english|japanese)/ディレクトリの切り分けとか、あるいはindex.html.(en|ja)とか、多言語対応の仕方はいろいろあるわけですが、そのベタープラクティスは何か、という話。最終的なコードはAccept-Language: en-us,en;q=0.7,ja;q=0.3といったヘッダをPHPでどう解析していくか、というものだったのですが、まあ、この辺は問題のごく一部でしかないせいもあって、いろいろとツッコミどころの多いセッションではありました。ただ、一昔前のI18NとかL10Nはこちらがマルチバイト対応しろ、と迫るものだったのに対して、最近は日本人のつくるサービスも多言語対応しろよ、と迫られるものに変わってきているというのは興味深い指摘だったと思います(その辺、必要とあらば相談に乗りますのでお気軽にご連絡くださいませ)。

Rarely Asked Questions - "Japanese things you don't understand"

「なんで日本人はいまだにFFFTP使ってるのよ(ごめん、うちにもまだ入ってる)」「なんで日本人の男は質問に答える前に歯の間から『シィーーーッ』てな感じで息吸うのよ(ほんと、なんでだろね)」「なんで同じ日本人のはずなのに海外経験者が日本に帰ってくるとあんなに浮くのよ(当日は発音の仕方とか変わるからとか言ったけど、本質的にはたぶん圧倒的に自立度が上がるからだろうな。階級問題ではないと思う)」「なんでコンビニのサンドイッチには耳がないのよ、リンゴやブドウの皮むくのはどうなのよ(まったく、最近の日本人はやわらかいものを食い過ぎだよね)」「なんで日本人はあんなに童顔なのよ(人種の差だもん、仕方ないべさ)」「なんでガイジンは電車のなかであんな大声で話すのよ(つーか、日本人の若者だってそうだわね)」……もうひとつくらいあったかな。んなもん日本人同士でも知らんがなという質問の連発で非常に面白く、また答えづらかったわけですが、こういうネタをお互いに共有できたのはとてもよかったと思う。ふつうはエスニックジョークの種として本人たちのいないところでしか話されないものですもんね。

free talk

ピザとビールを片手にいろいろな方と。国籍をとわず、名刺を交換した人、しなかった人あわせて20人くらいとはお話できたかなと思います。印象としてはシステム管理系の方が多かったですね(あとから知ったことですが、TLUG流れの人が多かったようなので当然か)。あと、柔道ないし合気道の経験者。以前、trombikさんが今回の会のひとつのねらいとして「Shibuya.pmとかShibuya.jsとかは結構世界に誇れるコミュニティなので(しかも「ガイジン」には知られていないことが多い)、両者の橋渡しをしたいというのもある」と書かれていたので、日本人以外の人には「Perl知ってる? 使ってる?」と確認。もちろんこういう場に来る人のほとんどは「知ってる、使ってる」なので、「それならYAPCおいでよ」と水を向けておきました。あとは、すでに登録済みだよということで意気投合したMathieu氏がどうもGunghoとWeb::Scraperを使って「それPla」っぽいことをしようとしていたようなのでサイトを紹介したり、Sunの人に「おまえの髭いいな」って写真撮られたり。まあ、そんな感じ。

二次会

都合11名で二次会。刺身の人と、Mathieu氏、Ryan氏とで一テーブル。終電直前まで、ビール、新橋、飲んだあとのラーメン、ゲーム、武道、Puppet、その他もろもろ。

定員40名だから今回は完全アウェイだろうなあと覚悟していったわけですが、id:kdaibaさんとかブログ名変えていたとは気づかなかったよのid:a666666氏とか、たとえ数人でも顔なじみがいるとずいぶん気楽なことではあります(本当はそんなことで安堵していてはいかんわけですが)。とはいえ、これで多少は慣れたことですし、次回はもう少し気楽に、相手にもあまり気を遣わせずに話せるといいなと思います。主催のtrombikさんはじめ関係者のみなさまありがとうございました。