おせち中継(4)

予定を一時間オーバー。三時にはまだイモをゆでとりました。

昆布巻き。うちでは長らく身欠き鰊が芯。手間はかかるし癖もありますが、まあ、いまのところ他のものに変える気はなし。今年は早煮昆布を買わなかったので、実家経由の利尻昆布と、自分で利尻から買った利尻昆布で。同じ利尻の漁師がとった昆布でも、ほとんど別品種なんでないかと思うくらい差がありましたが、ともあれ実家経由のはうかつに煮込むと表面がはがれてみっともないことになるので、あらかじめ調味料を入れてから煮るべし――という話を、どこかで(といっても、そんなことを言うとしたら一番上の伯母だろうと思いますが)聞いたような記憶がよみがえったので、実践してみる。

ちまちま巻くのは苦手なので、身欠き鰊を腹と背にわけて、縦半分にした大きさのものを適当な長さに切った昆布でくるくる。かんぴょうで二箇所結んで、お重に詰めるときに半分に切ってちょうだい、と。本当は鰊もきちんと棒状になるよう整えてから巻いた方がいいんでしょうが、まあ、そこまではやってられません。煮ている最中にあまり動かないよう、きっちりと鍋に詰めて、落としぶたをして、弱火でコトコト。

今年はあえて身欠き鰊をぎりぎりまで煮汁に漬けておいたので、昆布巻きの鍋からもかなり鰊のにおいがしますが、昆布自体はいつぞやのようにはげたのもなく、それなりにうまくいった模様。

栗きんとんの方は、迷いに迷ってイモを四本。皮を含めて700〜800gくらい。もう一本追加して、1kgくらいしておかないと駄目だったかなあと思いつつ、洗って、輪切りにしたイモの皮を厚めに(というのはつまり輪切りにしたときに皮から一、二ミリほどのところに見える筋に沿うように)むいて、冷水に。全部むき終わった時点で一度水を換えて、今度はさいの目に。全部終わったらもう一度水を換えて、ゆでる。ここでクチナシを入れたりすると色がよくなるんですが、くさみをとるのが大変なのでうちではもうしません。やわらかくなったら、これも本当は裏ごし器でするのがいいんでしょうが、ンなものはないのでざると木べらでごりごり裏ごし(きちんと皮をむいてあればそんなに繊維が残ることはないはず)。こしたものに、栗の甘露煮のシロップだけを加え――ればうちの甘さになるはずなんですが、今年は甘露煮が例年の半分しかなかったうえに、常備しているはずのサトウキビのシロップまでほとんど空だったもので、実験的にハチミツをお湯で溶かしたものも加えて――弱火で練る。このくらいの糖分だと練ったからってそれほどつやつやしたものにはなりませんが、まあ、それなりになめらかになればよいでしょう、と。

明日は、というか寝て起きたら、今度は筑前煮(もどき?)。一昨日の段階ではチト心配しとりましたが、このペースならなんとか新年までには全部作り終えられるかな。